日本で評価される『女らしさ』が通用しないフランスから見る性差別ーー刑法学者・島岡まなさんとの対談動画を公開
女性人権センター建設に賛同する「1000人委員会」対談、第8回を公開しました。
今回のゲストは、刑法学者で大阪大学大学院法学研究科教授の島岡まなさんです。
島岡さんは、ジェンダー刑法学やフランス刑法を研究し、性暴力・性犯罪の問題に長年取り組んでこられました。2023年の性犯罪に関する刑法改正に向けても、約20年にわたって研究や発信を続けてこられました。
今回の対談では、島岡さん自身のフランス留学や子育ての経験を入り口に、日本とフランスの違いについてたくさんお話を聞きました。
🎬 対談動画
日本で評価される「女らしさ」が通用しないフランスから見る性差別
日本の「当たり前」は、世界の当たり前ではない
島岡さんがフランスに渡って最初に衝撃を受けたのは、日本で身につけてきた「女らしさ」がまったく評価されなかったことでした。
自分の意見を強く言わず、人より一歩後ろに立ち、愛想よく振る舞う。
日本では女性に求められがちな態度を、フランスでは年下の学生たちから「なぜそんなに後ろにいるの?」「なぜもっと自分の意見を言わないの?」と指摘されたといいます。
この話は、Colaboで出会う少女たちや若い女性たちの姿とも重なりました。
「おかしい」と感じていても笑ってやり過ごす。自分がどうしたいのか、何を考えているのかを聞かれると戸惑ってしまう。
それはその人自身の性格ではなく、女性は控えめに、愛想よく、男性から好かれるように振る舞うべきだという社会の中で身につけてきたものなのだと思います。
対談ではほかにも、若さや幼さを性的な「価値」とする日本社会、幼い頃からの性教育、妊娠・出産をめぐる女性の自己決定権、政治や司法に女性が少ないこと、法律や制度を変えることの意味などについて語り合いました。
「社会が人間をつくる」
島岡さんは「社会が人間を作る」と明言します。
島岡さんは、フランスと日本の両方で子育てをした経験から、同じ人でも、どんな教育を受け、どんなメディアに触れ、どんな法律や社会制度の中で暮らすかによって、人権やジェンダーについての感覚が大きく変わることを実感したこともお話しくださいました。
私たちが今、「日本ではそれが当たり前。仕方がない。もう変わらない」と感じていることも、社会を変えることで変えていくことができます。
フランスも、女性たちが声を上げて変えてきた
今のフランスの制度を聞くと、日本との違いに圧倒されます。
でも、フランスも最初から女性の人権が守られていたわけではありません。
かつては女性が一人で銀行口座を開くこともできず、中絶も犯罪とされていました。
そこから女性たちが声を上げ、性と生殖に関する権利を求め、政治や法律、教育を変えてきました。
島岡さんは、その歴史について、
「女性の勇気が社会を変えてきた」
と話します。
日本で声を上げる女性には、今も激しい攻撃が向けられます。
それでも、声を上げた女性たちがいたから変わったことは、日本にもあります。
2023年に性犯罪に関する刑法が大きく改正されたことも、その一つです。
「どうせ変わらない」と諦めるのではなく、女性たちがつながって声を上げ続ける。
そのための基盤が必要だと、今回の対談を通して改めて感じました。
女性たちがつながり、社会を変える拠点を
フランスには、人権について相談したり、学んだり、市民が活動したりできる場所が街なかにたくさんあるそうです。
一方、日本の繁華街には、女性を性売買に斡旋する「無料案内所」が当たり前のように並んでいます。
私は対談の中で、
「女性を性搾取する場所と同じくらい、女性が相談できる場所、人権について考えられる場所が街なかにあったらいい」
と話しました。
まず新宿・歌舞伎町に女性人権センターをつくりたい。
困難を抱える少女が、搾取する人ではなく、信頼できる人につながる場所。
女性たちが、自分の痛みや怒りを言葉にし、「自分だけの問題ではなかった」と気づける場所。
世代や職業を超えて女性たちが出会い、それぞれの経験や知識を持ち寄り、これからの社会について一緒に考え、動き出す場所。
そんな拠点にしたいと思っています。
日本社会も変えられる。
そのために、女性たちがつながり、学び、声を上げる場所を一緒につくってください。
ぜひ島岡まなさんとの対談をご覧いただき、周りの方にもシェアしてください。
第2回寄付キャンペーン実施中
2026年6月15日〜9月30日
女性人権センターの建設に向けて、現在、市民の力で10億円を集めるチャレンジに取り組んでいます。
このセンターを、虐待や性搾取の中にいる少女たちが安心してつながれる場所に。
そして、女性たちが孤立せず、共に声を上げ、社会を変えていくための活動基盤にしたいと思っています。
動画を見て、「こんな場所が日本に必要だ」と思ってくださった方は、ぜひ建設プロジェクトに加わってください。
ご寄付は金額にかかわらず、一人ひとりの参加そのものが、この場所を市民の力でつくる大きな支えになります。
▼女性人権センター建設プロジェクト特設ページ
https://colabo-official.net/projects/colabo_center.html
第2回寄付キャンペーンの特別返礼品として、女性や少女への暴力・性搾取を許さないというメッセージを込めた「性搾取に反対するフェミニスト(Feminists Against Sexual Exploitation)」Tシャツをご用意しています。受付は9月30日までです。この機会にぜひご参加ください!

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