泣いている14歳の少女の前に、彼女を狙う男たち

小雨の降る夜、バスカフェには20人ほどの少女たちが訪れ、その半分近くが初めてつながった人たちでした。家に帰れず、荷物もお金も携帯電話も持たず、路上で泣いていた14歳の少女の前には、すでに彼女をホテルに誘おうとする男性がいました。行く場所もお金もない少女たちを、買春者や性売買業者、性加害者が狙う夜の街で、「困ったときに誰につながれるのか」が、その後を大きく左右します。
仁藤夢乃 2026.08.27
誰でも

この日は小雨の中でバスカフェを開催し、20人ほどの少女たちが利用しました。半分ほどは、街で声をかけたことをきっかけに初めてバスカフェにつながった人たちでした。

お腹を空かせていた人、今日泊まる場所がなく家にも帰れない人、携帯電話の充電がなく、この先どうしたらいいのか困っていた人もいました。

中学生の年齢の少女や、14歳の少女も利用しました。

大久保公園周辺では、生活費を得るためだけでなく、「彼氏」のため、メンズ地下アイドルやメンズコンカフェの男性にお金を渡すために、性売買をしている少女たちとも出会いました。

本人はまだ「騙されている」と思っていなくても、男性との関係の中で高額なお金を使わされ、そのために体を売る状況に追い込まれている少女たちがいます。

この日、特に心配な出会いもありました。

家族とのトラブルで精神的に追い詰められ、パニックになってその場を飛び出し、路上でしゃがみ込んで大泣きしている少女がいました。

荷物も、お金も、携帯電話も、身分証も何も持っていませんでした。

そして、私たちが声をかける前から、その少女の目の前にはすでに男性がしゃがみ込み、「どうしたの?」などと声をかけながらホテルに誘おうとしていました。

その子はなんとかColaboにつながり、話をしながら落ち着くことができ、その後、安全な場所に行くことができました。

これからもバスカフェに来たり、困った時に連絡を取り合ったりしながら、関係を続けていけたらと思っています。

夜の街でもSNSでも、少女を見つけて声をかけるのは、彼女たちを性的に利用しようとする人ばかりです。

行く場所がない。
お金がない。
携帯の充電がない。
家に帰れない。

そんな状況にある少女たちに、買春者や性売買業者、搾取する大人たちが近づいています。

だからこそ、その瞬間に誰につながれるのかが、大きな分かれ道になります。

この日は、バスに来た人だけでなく、路上で出会った少女たちともたくさん話をしました。

最近どうしているかを聞いたり、体調が悪い時に受けられるサポートを伝えたり、「今度ご飯を食べにおいで」と声をかけたり、連絡先を交換したりしています。
一度の声かけですぐに生活が変わるわけではありません。

何年も関わりながら、少しずつ生活が安定し、中学校や高校を卒業したり、その先の進路を一緒に考えたり、アルバイトを始めたりする人もいます。
私たちは、どんな少女にもそうした選択肢や可能性がある社会をつくりたいと思っています。

街にはこの日も多くの買春者がいました。
私たちが活動しているすぐそばで、ニヤニヤしながら女性たちに声をかけたり、面白がる男性たちもいます。

今、売春防止法の見直しに向けた議論も進んでいますが、性売買が女性に対する人権侵害としてではなく、「体を売る女性によって社会の風紀が乱されている」という視点で語られています。
路上で起きていることを見れば、問題は女性たちを排除することではありません。

なぜ少女たちが体を売らざるを得ないのか。

なぜ困っている少女の前に、買春者や業者が現れるのか。

その構造を変えなければなりません。

Colaboはこれからも、現場で起きていることを伝え、女性や少女を処罰するのではなく、体を売らなくても生きていける選択肢を保障する社会を求めて声を上げていきます。

夏になると、家庭や学校から離れて街に出てくる子どもたちを狙い、性売買業者や性加害者の動きも活発になります。

私たちも、夏の間はさらに街での声かけを強化し、少女たちにつながれるよう活動していきます。



この日のバスカフェも、皆さんからのご寄付によって開催することができました。

これからも、困っている少女の前に、搾取する人より先に私たちがいられるように。

そして、一度つながった人と関係を切らさず、体を売らなくても生きていける選択肢を一緒につくっていけるように。

引き続き活動を支えていただけたら嬉しいです。

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